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2024年05月23日
M&A-COLUMN-

M&Aとは?メリットとデメリットをわかりやすく解説

2024年5月23日更新
上浦会計事務所
公認会計士・税理士 上浦 遼

 

近年、企業の成長戦略の一つとしてM&Aが注目を集めています。
後継者不足の日本において、企業を存続させる手段としても利用できるM&Aは、買い手、売り手のいずれにとっても需要のある環境であるといえます。
しかし、M&Aという言葉はよく耳にするものの、その意味や具体的なメリット・デメリットを理解している人はまだ少ないのではないでしょうか。

本コラムでは、M&Aの基本的な知識から、買い手・売り手それぞれの視点でのメリットとデメリットまでをわかりやすく解説します。

1.M&Aとは?

M&Aとは、「Mergers and Acquisitions」の略称で、日本語では「合併・買収」を意味します。
これは、企業同士が資本関係や事業を統合する総称です。M&Aには、大きく分けて以下のような形態があります。
中でも、最近では特に買収が活況であるといえるでしょう。

  • 買収   :1つの企業が他の企業の株式や資産を取得する形態
  • 合併   :2つ以上の企業が1つの企業に統合する形態
  • 事業譲渡 :1つの企業が特定の事業を他の企業に譲渡する形態

2.M&Aのメリット

M&Aには、買い手と売り手それぞれにとって、以下のようなメリットがあります。

(1)買い手側のメリット

  • 事業の迅速な拡大:自社で新規事業を立ち上げるよりも短期間で事業を拡大することができます。
  • シナジー効果  :異なる企業の経営資源を組み合わせることで、1+1以上の効果を生み出すことができます。
  • 人材・技術の獲得:優秀な人材や技術を迅速に獲得することができます。
  • 市場シェアの拡大:競合企業を獲得することで、市場シェアを拡大することができます。
  • コスト削減   :規模の経済(※)により、コストを削減できます。
    ※規模の経済とは、生産量や取引量等、事業規模が大きくなることで、単位あたりのコストが小さくなることを言います。

(2)売り手側のメリット

  • 事業承継問題の解決   :後継者不足の問題を解決することができます。
  • 経営資源の有効活用   :自社だけでは活用しきれない経営資源を、他の企業と共有することで有効活用することができます。
  • 事業の売却による資金調達:事業売却によって得た資金を、他の事業への投資や株主への配当などに活用することができます。
  • 経営リスクの軽減    :多角化経営を図ることで、経営悪化などのリスクを軽減できます。
  • 従業員の雇用維持    :企業の存続により、従業員の雇用を維持することができます。

3.M&Aのデメリット

M&Aには、買い手と売り手それぞれにとって、以下のようなデメリットもあります。

(1)買い手側のデメリット

  • 買収費用       :買収には多額の費用がかかります。
  • 経営統合の難しさ   :企業文化や経営理念の違いなどから、経営統合が難航する可能性があります。
  • シナジー効果の不確実性:期待していたシナジー効果が得られない可能性があります。
  • 事業リスクの増加   :買収する企業の経営状況や市場環境によっては、事業リスクが増加する可能性があります。
  • 従業員の離職     :買収によって、従業員のモチベーション低下や離職が起こる可能性があります。
  • 税務上のリスク    :M&Aには様々な税目、税制が関わるため、税務上のリスクが発生する可能性があります。

(2)売り手側のデメリット

  • 経営権の喪失   :企業(事業)売却によって、経営権を失うことになります。
  • 従業員の不安・離職:企業(事業)によって、従業員の不安や不満が高まり、離職に繋がる可能性があります。
  • 売却価格の不確実性:期待していた売却価格が得られない可能性があります。
  • 取引先の喪失   :事業売却によって、取引先を失う可能性があります。
  • 税務上のリスク  :M&Aには様々な税目、税制が関わるため、税務上のリスクが発生する可能性があります。

4.M&Aのデメリット

M&Aには様々なリスクがあり、絶対にこれだけ抑えておけば大丈夫ということはありません。
ただし、M&Aの検討にあたっては、少なくとも以下の点は検討しましょう。

  • M&Aの目的を明確にする   :M&Aによって何を達成したいのか、目的を明確にする必要があります。
  • 相手企業の慎重な選定    :経営理念や事業内容、経営状況、買収条件などが合致する相手企業を選ぶことが重要です。
  • デューデリジェンスを徹底する:相手企業の財務内容や法務内容、労務内容などを調査し、実態を把握しておく必要があります。
  • 経営統合計画を策定する   :M&A後の経営統合をどのように進めるのかを事前に計画しておく必要があります。
  • 従業員への丁寧な説明    :M&Aの目的や理由を従業員に丁寧に説明し、理解を得ることが重要です。

5.まとめ

M&Aは、企業の成長戦略として有効な手段ですが、同時にリスクも伴います。
M&Aを成功させるためには、メリットとデメリットを理解した上で、慎重に検討することが重要です。

当コラムの意見にあたる部分は、個人的な見解を含んでおります点にご留意ください。

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